診療科目

一般歯科

虫歯治療

  • C1 : エナメル質までの虫歯で、プラスチックを充填して一回で終わる場合がほとんどです。
  • C2 : 象牙質までの虫歯で、プラスチックを充填するか、型を取って金属かセラミックの詰め物または被せものを取り付けます。
  • C3 : 神経(歯髄)までの虫歯で、歯内療法の後に金属冠かセラミック冠を取り付けます。
  • C4 : 歯根の深い部分までの虫歯で、もはや治療ができないため、抜歯せざるを得ない状態です。
虫歯

歯内療法

C3の場合は、感染してしまった神経を除去し、神経の部屋の虫歯部分をファイルという専用の器具で除去しながら消毒を行い、適切な時期に防腐剤を詰めます。その後は金属やセラミックで被せ、しっかり補強します。

ラバー当医院では、まず、ラバーダムという唾液をシャットアウトするマスクを歯に取り付け、消毒効果を確実にし、超音波ファイルを使用して徹底的に細菌と腐敗物を除去してきれいにします。神経の部屋が綺麗になったら、垂直加圧充填法という、アメリカの歯内療法専門医では主流である技術で防腐剤を充填します。日本ではほとんどが側方加圧充填法という方法が用いられますが、垂直加圧充填法の方が確実に防腐剤を神経の部屋の隅々まで充填できます。

日本ではラバーダムもせず、超音波ファイルも使用しないでオキシドールと次亜塩素酸で洗うだけ、さらにホルムクレゾールなどの強い薬を中に入れて消毒するという方法が何の疑問も持たれずに長らく行われてきました。神経の部屋をとにかく徹底的ににきれいにすれば強い薬などは必要なく、あとはその部屋を緊密に充填する、という、当たり前のことをしっかり行えば良好な予後が期待できます。ただ、これらの方法は熟練した技術を必要とされ、院長はその技術の権威である山田邦明先生(京都市)、船登彰芳先生(金沢市)、大谷満先生(東京都)にその技術を学び、さらに独自にその技術を発展させ、20年間この方法で治療を行っています。

歯内療法

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歯周病

歯周病とは?

細菌口の中には細菌がたくさんいます。その細菌はバイオフィルムとなって歯や歯ぐきや舌の上などにたまっていきます。これを歯垢(しこう・プラーク)といい、生きた細菌群とその代謝物から成り、食べ物の残りカスやタバコのヤニや茶しぶなどによる歯の表面の汚れとは全く違ったものです。歯垢1mgの中には10億個の細菌がいて、粘着性が強く洗口剤でうがいをした程度では落ちません。我々はこの歯垢(プラーク)をとるために歯ブラシをするわけですが、磨けなかったところに、どんどんたまっていきます。

プラークそして、磨き残した場所が、歯の表面の場合は腐敗して虫歯になり、歯と歯ぐきの境目の場合は炎症を起こして歯周病になるのです。そのままずっと磨けない状態が続くと、炎症はその境目を奥へ奥へと壊していき、歯を支えている骨がなくなってしまっていずれ歯が抜けてしまいます。歯周病菌とその毒素は一部は血管を通じて全身に運ばれ、動脈硬化や糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、認知症などを悪化させたり、妊婦に対しては早産や低体重児の出産の危険率が高まったりと、全身に様々な悪影響を及ぼすことがわかってきました。

重度歯周炎日本ではアメリカとの比較で、50歳以上から歯の喪失本数の差が開いていきますが、これは予防に熱心なアメリカと違って日本人は歯周病になってから受診するのが原因と言われています。

X線写真このように、日本人には歯の定期検診を受ける習慣があまりないこと、また歯周病を確実に治療できる歯科医が残念ながら非常に少ないことなどの理由で、歯周病で歯を失う人が非常に多いのです。一生自分の歯で噛むためには、むし歯の予防と同時に歯周病の予防と専門医による早期の適切な治療が重要です。

 歯周病の治療

歯周病は「静かなる疾患」と言われており、進行が中等度ぐらいまでは自覚症状がほとんどなく進行し、骨が相当なくなって歯がぐらぐらするようになったり、腫れて痛みを感じるようになってから気付くようになるのですが、この段階ではすでに相当進行してしまっています。

歯がない状態歯周病は以前、歯槽膿漏と呼ばれ、「不治の病」と言われていましたが、この15年の間に、その治療法は急速な進歩を遂げました。早めに歯周病専門医で適切な治療を受け、治った後は再発しないように定期的にメインテナンスを受けることが大切です。

検査

歯周病の状態を調べるために、歯周組織検査、歯垢付着検査、エックス線検査、細菌検査、抗体検査など、必要な検査を行います。

基本治療
口腔衛生指導

ブラッシングすべての原因は歯垢(プラーク)ですから、日々たまっていく歯垢をきれいに落とせるように、とにかく、歯ブラシの上達が歯周治療の基本中の基本です。一定レベル以上できなければ歯周病は治りません。歯ブラシ、歯間ブラシ、フロスなどの使い方を徹底的に練習していただきます。

スケーリング&ルートプレーニング

ルートプレーニング歯垢、歯石の除去を行います。歯の表面だけでなく、歯周ポケットの中まで機械や器具を用いてしっかり掃除します。熟練した歯科衛生士による基本治療により、歯周組織が劇的に改善されます。

歯周ポケットの深さが浅く(2〜3mm)維持されればメインテナンスに移行します。

歯周外科

基本治療でポケットの深さが改善されなかった場合に外科的にポケットの深さを減少させる手術があります。

また、特殊な材料を用いて部分的に失われた骨を再生させる手術「歯周組織再生療法」を行う場合もあります(GTR、エムドゲイン法など)。手術はそれぞれの病態にあった方法が適応されますが、高度な技術が必要とされるので、歯周病専門医による手術をお薦めします。

歯周ポケットが改善されれば、メインテナンスに移行します。

エムドゲイン
メインテナンス

ブラッシング歯周病の再発防止と健康な状態を維持するために、定期的に検査と予防処置を行うことが非常に重要です。歯周病専門医と熟練した衛生士によって、歯周組織やかみ合わせのチェック、歯垢、歯石の除去などのクリーニングを行います。状態にもよりますが、歯周病学会は2〜3ヵ月ごとのメインテナンスを推奨しています。(診療理念の「生涯にわたる健康な口腔の維持」参照)

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インプラント

歯を失ったままにしておくと・・・

老人歯がない状態隣り合った歯が倒れたり、向かい側の歯が出てきたりしてかみ合わせが悪くなります。歯がなくなったことによって食べる量や回数を減らすなら良いのですが、今まで通りに食べて咬むことによって残った歯の負担が増加し、歯周病(35歳以上の9割が罹患)がある場合は加速的に進行し、歯周病がなくても異常なすり減り(咬耗)や被せもの、詰め物の脱離と、どんどん崩壊していきます(咬合崩壊)。そして、食事が楽しめない、言葉がうまく発音できない、人との会話にためらいを感じるなどの問題が生じてきます。

入れ歯ブリッジ従来はそれを防ぐためには、ブリッジか入れ歯しか選択肢がありませんでした。ブリッジは支える歯を削らなければならないし、入れ歯は残っている歯に針金をかけて歯ぐきの上に人工の歯と歯ぐきからできた大きなものを入れなければならないなど、ブリッジと入れ歯が嫌で放置する人も多くいます。ブリッジは10年で 60%、入れ歯は3年で50%が支えた歯が問題を起こすことが報告されています。ブリッジや入れ歯で支えた歯がだめになればまた歯を失うことになり、咬合崩壊を食い止めるというより、延命にすぎませんでした。

しかし、インプラント治療の進歩によって咬合崩壊を食い止めることが可能となってきています。すでにスイスの歯科大学ではブリッジはしないように教育され、アメリカでは針金式の入れ歯はもう教えないそうです。

インプラントとは?

インプラント本体インプラントとは、歯のないところに純チタンを埋め込み、第3の歯として機能させる治療方法です。1952年にスウェーデンのブローネマルク教授によってチタンと骨が結合することが発見され、以後ヨーロッパを中心に盛んに研究が行われ、欧米の歯科先進国では欠損部の治療としてすでに第1選択となっています。純チタン製スクリュー型インプラントは長期に渡り非常に高い成功率を示し、入れ歯と違って固定式で、ブリッジのように隣の歯を削る必要もなく、咬み心地も天然の歯と変わりません。また、近年、チタンは医科領域においても骨折時の固定用プレート、人工関節等、積極的に利用されています。

術前術後

当医院では世界でも最も信頼性の高い2大ブランドのインプラントシステムを使用しています。主に使用しているインプラントはスイスのStraumann(ストローマン)社製です。ストローマン社はインプラント治療が世界に広まる先駆けとなった会社の一つで以前はITIインプラントと呼ばれており、スイスのバーゼル大学、ベルン大学、ジュネーブ大学、ドイツのフライブルク大学が中心となって開発が始まり、世界のITIメンバーと共に研究、開発が行われています。すでに世界で5000万人以上の人に使用され、5年後の平均生存率は98.8%で、非常に信頼性の高いインプラントシステムとして知られています。

スウェーデンでは保険で使用して良い公認の3つのインプラントシステムの一つであり、フィンランド政府はストローマン社のインプラントシステムが最も成功率が高かったと公式に発表しています。院長は1997年から約2年間、ITIインプラントの開発主要メンバーの一人、ドイツフライブルク大学クレケラー教授に直接師事し、当時日本ではまだ今ほどインプラント治療が行われていなかった時期に本場ヨーロッパでその技術と知識、特にストローマン社のインプラントシステムを徹底的に学んで帰国しました。

ストローマンロゴ

また、もう一つのインプラントシステムはスウェーデンのノーベルバイオケア社製です。ノーベルバイオケア社はインプラントを世界で初めて開発したブローネマルクインプラントや、他にもいくつかのインプラントシステムを発売している、これも世界的に有名なブランドです。当院ではこのシステムは前歯部に使用しています。

インプラント治療の流れ

診査と治療計画

全身状態、口腔内の状態を診査します。

重度歯周炎特に歯周病があるとせっかくインプラントが骨と結合しても口腔内の歯周病菌とその炎症によって破壊されてしまいます。したがって、インプラント治療の前に歯周病を治療しておかなければなりません。歯周病の検査や歯周治療をせずにすぐにインプラント治療を行うというのは問題です。そのため、アメリカではインプラント治療はアメリカ歯周病学会認定の歯周病専門医が行います(ただし、日本歯周病学会はインプラントの技術に関しては認定を行っていません)。院長は日本歯周病学会と日本臨床歯周病学会認定の歯周病専門医であり、さらに日本口腔インプラント学会認定のインプラント認証医です。日本でこの3つの学会から認定されている歯科医は非常に少ないのです。安心してお任せ下さい。

当医院は東芝林間病院と連携し、CT撮影も行っています。このCTは医科用の東芝製最新の64列マルチスライスCTで、歯科用CTよりさらに精密な画像診断が可能です。そのデータを元にインプラント手術シミュレーションソフトウェアとコンピュータガイデッドサージェリー支援システムによって正確かつ安全な診断、治療計画、手術が可能となりました。

CTシミュレーションソフト
インプラントの植立

局所麻酔下でインプラントを植立します。骨がよほど萎縮してない限り、簡単な手術で終わります。

ドリリング縫合

また、手術に不安な方、一度に多数のインプラントを植立する場合、骨の萎縮が激しく、大きな骨の移植を伴う場合などは、麻酔専門医による静脈内鎮静法により手術を行います。この麻酔法は全身麻酔と違って点滴を外せばすぐ目が覚めて、眠っている間は痛みも不安もなく、手術後は通常通り帰宅できます。医科でも一部の手術や胃カメラ・大腸検査など、苦痛を伴う場合に最近よく行われています。

静脈内鎮静法オペ

経過観察手術後はインプラントと骨が結合するまで、状態に応じた期間、消毒とクリーニングを行います。この期間の歯ブラシが非常に重要です。歯垢がたまったことによって天然の歯と歯周組織が破壊されてインプラント手術をすることになってしまったわけですから、今度こそはしっかり磨いていただかなければなりません。しかし、手術後はなかなか磨けないかもしれませんので、歯周病専門医または熟練した歯科衛生士により プロフェッショナルクリーニングをしっかり行っていくことが重要です。

アバットメントの装着

インプラントと骨が結合したことが確認されたら、精密な型取りを行い、インプラントに適したアバットメント(土台)を装着し、プロビジョナルレストレーション(仮歯)を被せてしばらく使っていただきながら、咬合(かみ合わせ)、審美性(見た目)、清掃性(磨けるか)をチェックします。プロビジョナルレストレーションが問題ないということであれば、その形をもとにさらに精密な型取りを行い、最終的な被せものを作製してしばらく使っていただきます。

印象ヘッドヘッド装着

ヘッド装着後さらに咬合、審美性、清掃性が問題ないということであれば最終的に取り付けます。このように、当医院ではチェックにチェックを重ね、慎重に被せます。

当医院では、主にジルコニアをベースにしてセラミックで覆った被せもの(オールセラミック)を使用しています。ジルコニアは最新の材料で、白い金属と言われ、驚異的な強度があり、さらに色も白いという、次世代の被せものです。従来のオールセラミックはアルミナ系で強度は満足のいくものではありませんでした。作成方法も、ロウで作った歯から鋳型を作って金属を鋳造するとう従来の方法と違って、型取りした模型を3次元スキャニングし、コンピュータ上で歯を設計してジルコニア作製センターにデータを送り、センターではCAD/CAMによりジルコニアディスクから歯を削り出す、という最新の方法で、色、精度ともに非常に優れています。ジルコニアの登場により、歯科医療はまたさらなる進歩を遂げました。

MBとジルコニアゼノシステム
インプラント治療の注意点

インプラントは一度骨と結合すれば、天然の歯と同様に機能します。ところが、天然の歯を歯周病にしてしまうような口腔内環境では、インプラントも歯周病になってしまいます(チタンなので決して虫歯にはなりません)。そもそも健康な口腔内環境を維持するためには、日々の歯磨きや定期的なクリーニング等の適切な予防処置を行っていくことが重要であり、それらはインプラントのためだけに行うものではなく、欧米の歯科先進諸国の中には法律でメインテナンスを義務づけている国も多くあります。(診療理念の「生涯にわたる健康な口腔の維持」参照)

メインテナンス以上の理由から当院では、まず、歯周病と必要な虫歯の治療行い(歯周基本治療)、健康な口腔内環境に戻した後にインプラントの治療を開始することになります。そして、治療終了後は健康な口腔を維持するために、毎日の正しい歯磨きと定期的に歯石や細菌の膜であるバイオフィルムを機械で除去するプロフェッショナル・メカニカル・トゥースクリーニング(PMTC)を行い、メインテナンスを生涯続けていただくことが重要です。歯周病専門医と熟練した歯科衛生士により 口腔全体をしっかり管理させていただきますので、安心してお任せ下さい。

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小児歯科

小児歯科の最終目的は健全な永久歯列の完成です。小児の虫歯の治療を行うのは当然ですが、問題は歯が萌出して数年しかたっていないのに、なぜもう虫歯になってしまったのか?ということです。これを解決しなければ6才ごろから萌出する永久歯もまた次々と虫歯になってしまいます。この問題を解決せずに、虫歯を見つけては嫌がる子供を押さえつけて治療した結果、恐怖心を植え付けて歯医者嫌いにしてしまい、継続的な予防処置を行っていくことが困難になるとしたら、本末転倒です。当医院では健全な永久歯列の完成を第一に考え、保護者の方と、どのような治療、予防処置が必要なのかよく相談の上、小児歯科治療を行っています。(診療理念の「生涯にわたる健康な口腔の維持」参照)

予防歯科

1回の予防は100回の治療に勝る、と言われます。病気を治そうとする強い意志をお持ちになり、治療を受けていただいて健康なお口になられた後は、その状態が長期に渡って維持されるようにメインテナンスプログラムを続けることをお勧めいたします。歯垢や歯石がたまってしまったために虫歯や歯周病になったのであり、そのためにむしばまれた組織を人工物で置き換えただけでは進行を遅らせただけで、またすぐに、そして次はそれ以上に歯や歯ぐきや骨が崩壊してしまいます。食べれば増える口腔内バイオフィルムである歯垢や歯石を毎日せっせとはがしてやらなければなりません。当院ではすべての方に歯ブラシのプロフェッショナルになっていただくよう、スタッフ一同ていねいに指導させていただきます。(診療理念の「生涯にわたる健康な口腔の維持」参照)

審美歯科

セラミックによる白い歯の修復や、ホワイトニングなどの治療。

セラミック

MBとジルコニアセラミックインレー、セラミック冠により、銀を使用しないで、天然の歯と変わらない、白い歯に回復できます。

ホワイトニング

薬剤によって歯を漂白し、歯を白くします。